設備の信頼性向上活動は保全担当者?

さて今日は、設備の信頼性向上の担い手は誰か?というお題です。

“設備の信頼性”を端的に言うと、”故障率” or ” 故障リスク” が高いか低いか”ということです。
多くの場合、保全担当者が保全計画を練り、分解点検などを通じて、信頼性を上げるため不断の努力をしているわけですが、実はほかの部門の役割・影響も大きいのです。

まず、設計部門。
選定した材質,性能などの仕様が、実際の運転で要求されるものに満たなかったりすると、運転中に過剰なストレスがかかってしまい、それにより本来の設計寿命より短い期間で故障する可能性があります。

次に購買部門。
同じ機能,性能であれば、安く買うことに越したことはありませんが、値段優先、機能・性能は二の次で購入してしまうと、後々のメンテナンスに費用が掛かって、結局ライフサイクルコストとして損をする可能性があります。設計部門から、要求仕様を明確に提示してもらうことも必要です。

最後は運転部門。
いくら設計が良くて、精度が高く製作された設備でも、使い方が間違っていれば、早く故障してしまいます。定常運転だけでなく起動停止も含め取扱マニュアルを順守すると共に、五感点検,計器・センサによる測定を定期的に行うことが重要です。また、漏れなどの異常の早期発見を目的に、外観をきれいに維持することも有効な活動です。

これらの部門間で、「設備の信頼性を上げる!」という目的意識を共有することが重要です。その横串を刺すリーダーの存在が活動のキーになると思います。設備の信頼性が向上することで、

・突発補修や呼び出しによる補修が減る
・製品が安定生産できる
・総保全コスト(保全費用+生産損失)が減る

結果、保全部門,生産部門,会社経営者、そして顧客、全員がハッピーになるのです!

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