設備の開放検査の仕様を見ていると、例えば
「この部位の浸透探傷検査は、何のためにやっているんだろう?」
「何のリスクを考慮したものなんだろう?」
と思うことがあります。
保全担当者から返ってくる答えは
「以前からやっている検査です。」
これでは説明責任を果たしているとは言えません。
・保全担当者の代替わりの際、十分な申し送りがなされていない
・長年、検査結果に異状がないため問題視されていない
といったケースが原因として挙げられます。
適切な検査プログラム(検査方法,検査部位,検査時期)とするためには、
材料と環境の組み合わせや、運転パターンなどの情報から、
起こりうる劣化モードを予測すると共に、劣化速度を見積もる、
といった、いわゆる故障物理(故障する原因を考察・追及する)に基づく活動が
必要となります。
検査計画を作成する際は、前例に囚われずゼロベースで考えることで、
無駄な検査を防止したり、逆に検査の抜けを防止することにつながります。
その結果、保全技術者としての信頼度がグッとアップすると思います。