点検と基準値はセットもの

動機器、特に回転機はシビアな設備ですから、分解点検・整備の際には
1/100mm単位、往復動圧縮機など一部のケースでは1/1000mm単位での
調整が必要になります。

当然、各部品の測定作業が必要になってきます。
測定者は、定められた部品ごとの記録様式(いわゆるワークシート)に
測定値を書き込みます。

シビアな設備ゆえに、技術的または経験的に定められた、基準値(許容値)の
上限あるいは下限を1/100mmでも逸脱していると、整備後、短時間で故障する
「いじり壊し」のリスクが高まります。

これを避けるためには、部品交換,補修,調整など、基準値内に収める作業を
しなければなりませんが、ワークシートに基準値が記入されていないケースが
ちょいちょいあったりします。

記入されていない理由(言い訳)はさておき、
これでは測定すること自体を目的にしてしまっている、と捉えられても仕方ありません。
目的はあくまて、検査、つまり基準値を満たしているか否か、の判断です。

「正しい基準値を設定し、それをワークシートに明記する」

これにより「いじり壊し」のリスク低減や部品の長寿命化に寄与できるのではないか、
と考えます。

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