弊事務所のある広島県大竹市で全世帯の3/4にあたる大規模断水が発生し、市内は混乱に陥りました。
漏れの直接原因は「配管の割れ」とされており、限られた情報からの推定にはなりますが、配管(恐らくダクタイル鋳鉄管)内外面両側からの腐食により減肉し、内圧により破裂したものと考えられます。
一方、水道管の法定耐用年数は40年とされていますが、設備更新が間に合わず、それを超えて供用されているケースも多いようです。
配管の寿命を評価した上で、適切な時期に更新する、いわゆる予知保全(状態監視保全とも言う)が最も合理的な設備管理方法と考えますが、ご承知の通り水道管は
・物量が膨大
・大半は埋設されている
ことから、検査による寿命評価は容易ではありません。
さらに、鋳鉄は「黒鉛化腐食」という腐食形態により、目視や超音波肉厚測定による検査を難しくしています。
以上の事情から、現時点では、ダクタイル鋳鉄管には時間基準保全を適用して、古い順に更新するのが最適解なのではないかと考えます。

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