プラントに代表される装置産業において設備トラブルはつきものですが、経営者から担当者までのあらゆるレベルにおいて「避けたい」「予防したい」と考えているのは当然でしょう。
不幸にして設備トラブルが発生してしまった場合、まずは迅速な復旧と再稼働に全力を注ぎます。その後で再発防止の検討と実行が一般的かと思います。
再発防止にあたっては「根本原因を見つけて対策を打つ」ことが肝要ですが、往々にして間違ったアクションをとってしまった結果、再発してしまうケースがあります。その原因は「思考の幅」と「深さ」の両方またはいずれかが不足しているケースがあるのではないかと考えます。
■思考の幅
トラブル発生には必ず複数の要因があります。
回転機械の突発停止トラブルを例にとると…
要因①:設備に不具合が発生
要因②:オペレーターがその不具合に気づけなかった
不具合が発生してもオペレーターがそれに気づけば、突発停止は避けられたはずですので、従って、要因①②が揃うことで初めて突発停止トラブルに至ることがわかります。
次に、挙げられた要因それぞれについて、深く思考を巡らせることで根本原因にアプローチすることができ、有効な対策へと導くことが可能になります。
次回は「思考の深さ」について考えてみたいと思います。
トラブルシューティングのニーズがありましたら、是非弊所にご相談下さい。